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高田茜さんコラボウェア発売記念インタビュー 第一弾

マノン、シンデレラ、キトリ、ジュリエット……。一瞬一瞬を輝かせるような、比類ない表現力で様々なヒロインに命を吹き込み、観客を魅了してきたプリンシパルダンサー、高田茜さん。
12/8(金)に、彼女との初コラボレーションウェアが発売されます。今回のコラボレーションの“推し” ポイントや日頃のウェア選び、そして来日公演で平野亮一さんと踊った『ロミオとジュリエット』のことなど、撮影現場で伺いました。

ダンサーにとって大事なのは着心地。
身体と一体化するようなすてきなウェアができました。

私は普段、黒でシンプルなデザインのものばかり着ているのですが、コラボレーションウェアでは来日公演で踊ったジュリエットにちなみ、すてきなレオタードをつくっていただきました。ジュリエットの衣装のように胸元に入れたラインは、最初の案では金色でしたが、より肌馴染みの良いクリーム色に変更していただいています。同じ形でも、黒&ブラウンはなかなか他にないシックな組み合わせになりました。『マイヤリング――うたかたの恋』のマリー・ヴェッツェラをイメージいただいているそうです。

特に“推し”なのは、リバーシブルのレイヤースカートです。レイヤーのあるロングスカートはあまりないので、ぜひリハーサルで着てみたくてデザインをお願いしました。ホックだけでなく、少し伸びる素材のリボンを結んで、身体にフィットさせられるようになっています。

ウォーミングアップ用のトップスは、少しだけ“ゆる感”のあるものが好き。今回のトップスは、袖口を少し広げて、手首がきゃしゃに見えるシルエットにしていただきました。 ダンサーにとって、長いリハーサル時間を共にするウェアは着心地が何より大事。今回のウェアは、どれも着心地がよく、身体に吸いついて一体化するような、チャコットさんならではのフィット感があります。見本をロンドンまで送っていただき、デザイナーさんとミーティングを重ねたことで、本当に良いものができたなあと思っています。

ステップにこもる「気持ち」。
パ・ド・ドゥは会話とよく似ています。

2023年夏、ロイヤル・バレエの来日公演で、平野亮一さんと『ロミオとジュリエット』を踊れたことは、私にとって宝物のような経験でした。 パ・ド・ドゥは会話とよく似ていて、お互いの言いたいことがかみあわないと、ちぐはぐになってしまいます。東京公演直前のリハーサル後、亮一さんの中のロミオと、私の中のジュリエットが感じていることについて、時間をかけて話し合いました。おかげで、本番ではその瞬間、瞬間の気持ちを互いに受け止め合いながら、楽しんで踊ることができました。寝室のパ・ド・ドゥの最後、ジュリエットを残して旅立たなければならないロミオの、いかにも申し訳なさそうな、切ない表情が心に残っています。
幕が下り、お客さまのあたたかい拍手に包まれた瞬間、バレエを続けてきてよかったと心の底から思いました。特別な公演で、大好きな作品をすてきなパートナーと踊ることができた。その幸福感を今も時々思い出し、かみしめています。

私は、小さい頃から演じることが大好きでした。 たとえばジュリエットを踊るとき、私はまずロミオと出会う前の彼女の生い立ちや、周りの人々との関係について考えてみます。そうすると、ジュリエットとしての自然な感情が生まれやすくなるので。
ロイヤル版では、ジュリエットの登場シーンに、なぜか大きな鳥かごが置いてあります。それが、キャピュレット家の領地から出たことのない彼女自身を象徴しているなあと思うのです。鳥かごのような世界で暮らしてきたジュリエットにとって、ロミオとの恋は魂を解放し、自由になることだったのかもしれません。

Interview:Kaya Sakaguchi

次回は、今回のコラボウェアのコンセプトにもなっているジュリエットやマリー・ヴェッツェラの役作りやバレエへの思いについて、さらに深く伺います。(12/15(金)に更新予定)

コラボアイテムはオンラインショップ、全国のチャコットショップにて12/8(金)発売予定